ルームシェア~7人の王子様~



「悠希がそんなんだったら、俺が先に告白すればよかったな」


「えっ…?」



凛空の言葉に、息が詰まる。

あぁ…知ってたよ。
お前が、ずっとすみれを目で追っていることも。

でも、信じたくなくて、
目を逸らし続けてきた。

都合が悪いことは、
全部見ないようにしてたんだ。



ただ、その事実が目の前に突きつけられたとき、俺は、きっと、耐えられないだろう。



「じゃあ、千尋がダメだったら、俺が告白しようかな」


やめろ、
その言葉が出てこない。

"親友"だろ?

そんな声が、聞こえてきそうで…。

俺に、止める権利はないだろ?



「別に ──────」


「別にいい。そう言おうとしたの?」


図星だ。

もう、どうにでもなって欲しい。



「いつまで逃げるつもり?そんなんだから、すみれさんも取られちゃうんじゃない?」


あぁ、当たってる。

でも、
これだけは、
これだけは、
約束する。



「俺なら、絶対に幸せにしてやれる」