「大丈夫ですよ。それ、貸してください」
高城君はネックレスを受け取ると、
私を包み込むようにしてネックレスをつけてくれる。
ふわっと高城君の甘い香りに包まれて、
胸の鼓動が早くなる。
上目遣いに見上げると、
遊ばせた茶髪の隙間から覗く目が細められていて、
いつもとは違う雰囲気に、
またドキッとしてしまう。
高城君も…男の子なんだよね……。
思えば思うほどドキドキしてしまって、
すごく恥ずかしい。
すると、私の視線に気づいたのか、高城君が私に視線を下げた。
「どうしたんですか?」
イタズラっぽい笑顔。
私が少し背伸びをすれば触れてしまいそうな距離。
私はそんな考えをかき消すように、
ただただ頭を振った。
「なっ、なんでもない!」
俯く私に、高城君はクスッと笑う。
「できました。どうですか?」
ふわりと遠くなる距離。
一瞬、なぜか寂しさに襲われた。
胸元を見ると、
綺麗なジュエリーが輝いていた。
「ありがと…。嬉しい」
恥ずかしさで高城君の顔を直視できない。


