ルームシェア~7人の王子様~



「大丈夫ですよ。それ、貸してください」


高城君はネックレスを受け取ると、

私を包み込むようにしてネックレスをつけてくれる。


ふわっと高城君の甘い香りに包まれて、
胸の鼓動が早くなる。


上目遣いに見上げると、

遊ばせた茶髪の隙間から覗く目が細められていて、
いつもとは違う雰囲気に、
またドキッとしてしまう。


高城君も…男の子なんだよね……。


思えば思うほどドキドキしてしまって、
すごく恥ずかしい。


すると、私の視線に気づいたのか、高城君が私に視線を下げた。


「どうしたんですか?」


イタズラっぽい笑顔。

私が少し背伸びをすれば触れてしまいそうな距離。


私はそんな考えをかき消すように、
ただただ頭を振った。


「なっ、なんでもない!」


俯く私に、高城君はクスッと笑う。


「できました。どうですか?」


ふわりと遠くなる距離。

一瞬、なぜか寂しさに襲われた。


胸元を見ると、
綺麗なジュエリーが輝いていた。



「ありがと…。嬉しい」


恥ずかしさで高城君の顔を直視できない。