コメント欄には、
"シャイなご夫婦!アツさもラブ度も世界一♡"
という、なんとも恥ずかしいコメントが添えてあった。


そういえば…あの時、取材されたんだった…。


一ノ瀬先輩を見上げると、
また私と同じように目を細めている。


「れ、蓮さん、どういう事っすか?」


琉生君が声を震わせながら言う。
メラメラと背後に炎が見える勢いだ。


「ちっ、違うの!なんて言うのかな?無理矢理って言うか…。そ、そう!華恋ちゃん!華恋ちゃんが押したの!」


黙ったままの先輩の代わりに、
私が一生懸命説明する。


「無理矢理?でも、めちゃくちゃ見つめ合ってるじゃないですか」


高城君がごもっともな意見を言う。


「う…それは…たまたま…」


「たまたま?なんでたまた────」


「誰の所有物でもないのに、抱き寄せたら悪いか?」


高城君の言葉に一ノ瀬先輩が被せる。
場のみんなが固まった。

一ノ瀬先輩は変わらず涼しい顔で皆を見ている。


「れ、蓮の口から…そんな言葉が…」


雨宮先輩が驚愕の表情を浮かべた。


「も、もしかして、一ノ瀬先輩も…」


高城君が漏らした声に、
一ノ瀬先輩は意味深な笑みを浮かべた。


「あぁ。そうかもな」