「えへへ、ごめんなさ〜い!」
電車に乗り込むと、華恋ちゃんが悪気がなさそうに謝ってくる。
なぜか私を真ん中に、左右に一ノ瀬兄妹が座っているという不可解な順番になっていた。
「勘違いしたままだよ〜?あの人達」
「いいじゃないですか!あたし、優しいパパとママと遊園地なんて…小さい頃に戻ったみたいで楽しかったです」
楽しそうに笑う華恋ちゃんを見ていると、これ以上なにも言えない。
私も、お母さんとお父さんと来た時を思い出した。
両方の手に両親の手があって、
ビデオカメラを持ったお父さんに大きく手を振った。
だけど、それはもう過去で、今ではない。
もう、戻っては来ない。
私も、いつか、好きな人と子供と一緒に遊園地に来たりするのかな。


