私の名前…覚えていたんだ。




ふと律希を見ると、真剣そうな面持ちで私たちを見つめていた。




これから私たちの間で繰り出す会話を…全て受け入れるかどうか。



滅希がさっき律希に「ここにいるか」と問うた。



きっと、真意はそんなところだろう。






「…変わっていないですね」



「君は変わったな。あの頃はまだ小さかった。

けど、


昔も今も、その強い目は変わっていない」






強い…目、か。






「…私も、昔あなたに取った行動を思い出せと言われたら。

睨んだことしか覚えていません」




「ふっ……相変わらず口が達者だ」






私は1度目を閉じると、ゆっくり開き、




まっすぐに滅希を睨みつけた。