「だからこそ…だからこそ!

霧花に、妖なんかを見せたくなかった!物の怪との戦いになんて…関わらせたくなかった!」




うぅぅ…凜、ありがとう。


そんなに私が物の怪と戦うことになる、裏生徒会に関わらせたくなかったんでしょ…?




…しょ……?


え?




………




「ま、まさか凜…!」



凜は綺麗な口元をふっと緩ませた。


「…私も一応、陰陽師一族の者よ。

一ノ谷家とは、力の差が歴然だけど…金銭的な面だったり表向きの一ノ谷家を整えるために

いろいろ支えてきたの。


なんだかんだ、平井先輩に負けないぐらいに関係が強い家よ」




そういえば、関係ないのかもだけど…

凜の苗字は『二沢』…

一と二…待って、そんな繋がりもあったってわけ⁉︎




…凜の家が陰陽師だなんて。




そんなの…全然分かんなかった。





「霧花も…最近律希と一緒にいたのなら、妖力をだんだん感じ取れてきたと思うけど、

私から離れていく大して感じないでしょ。


それはさっきも言ったように、私の家は一ノ谷家…『鬼切り陰陽師』の家の秘密を守るための家。

凄く簡単な術しか使えない」




「は、はあぁ…」




なる、ほど…


頭がついていかないけど、ちょーっと理解したよ。