「…ごめん。

お前が俺に『関係ない』って言った時…なにか分かんないけど、イライラして。


お前と話す度に思い出されて…またイライラして、話しづらくなってた」





そうだ、

元はと言えば…私のせいなんだよね。



律希に知られたくなかったから…





…なんで、知られたくなかったんだろう。





それは、きっと…



私が秘密を話したら、根が優しい律希のことだから、少し距離を置いていくんだと思ったから。


今まで通り、友達のように話せなくなると思ったから。



純粋に知られたくない、そんな思いもあったけど、


…心の奥底で、律希と離れたくない、そう思ってたんだ。






「…律希。私さ、なんだかんだ言って、律希ともっと仲良くなりたい」



だから…だから。




「私が秘密を話しても、律希は前と同じようでいてくれる?」




「…無理に話さなくても、」

「ううん、私が言いたいの!」



遮るようにして言った言葉。



だって、話したら…逆に、前よりももっと大きな絆が生まれそうだから。





「…もちろん、変わらないって」




顔を上げると、珍しく笑った律希が。



その様子に、私もつられて笑顔になっ……………





「ちょおおおぉぉぉっとぉぉ待あったああああぁぁぁぁ‼︎‼︎」




バターン!と大きな音が部屋中に響く。


……へ?