「……完了。帰るか」




「はーい」




あー、疲れた。


まさか学園内の池のほとりに河童がいるとは…恐るべし、夢乃崎学園。





私が初めて裏生徒会の『活動』を体験してから、早1ヶ月…季節は夏に移り変わろうとしている。




けど最近は雨が多い時期で、変に蒸し暑いから嫌だ。


あ、雨が多いから河童が来たのか?





そんなことを考えながらしばらく歩くと、すぐに人が見え始める。




遠くからかわいーい女の子たちが律希を指さしてキャーキャー言ってる…うるさいなぁ、キャーキャー言うんだったら普通に話しかけなよ!




横目で律希の顔を見る。




……あの日から、ちょっとお互いなんかズレてる感じがする。


けど、律希もなんにも聞いてこないし、それに感謝しながら私は『普通』にしている。






……つもり。