「卒業出来るようには一応計算してますけど、緊急の仕事が入った時はそっち優先かな。ひさ…ボスには『学校行け』ってよく怒られます」
そう言って、思い出したように彼はポケットから名刺を取り出すと尚人に渡す。
「河村霊障相談事務所…」
「前に同類だって言ってた理由はこれです。オレ、学校行きながらここで働いてるんですよ」
「霊障って…裕一郎くんも霊が《はっきり》と見えるの?」
「見えますね。でもオレの場合は津久見さんやボスと違って、ちょっと特殊かな?」
「特殊?」
「うーん、口では上手く説明出来ないんですけど」
言葉を濁すと、裕一郎は難しい表情で唸った。
「あぁ、いいよ…無理には聞かないから」
尚人は小さく笑う。
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そう言って、思い出したように彼はポケットから名刺を取り出すと尚人に渡す。
「河村霊障相談事務所…」
「前に同類だって言ってた理由はこれです。オレ、学校行きながらここで働いてるんですよ」
「霊障って…裕一郎くんも霊が《はっきり》と見えるの?」
「見えますね。でもオレの場合は津久見さんやボスと違って、ちょっと特殊かな?」
「特殊?」
「うーん、口では上手く説明出来ないんですけど」
言葉を濁すと、裕一郎は難しい表情で唸った。
「あぁ、いいよ…無理には聞かないから」
尚人は小さく笑う。
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