Darkness † Marker 3  【降る雪は淡く…】

       ☆

腹が満たされ裕一郎が食後のお茶を飲んでいると、尚人が口を開いた。


「裕一郎くんは年いくつ?」

「オレですか、17歳です」

「えっ………17歳?」

裕一郎の答えに、彼は少し驚いた表情をした。

「?」

その反応の意味が分からなくて、裕一郎はキョトンとする。

「いや、僕より年下とは思ってたけど、専門学校生か大学生くらいかと思ってたから」

「えぇっ、そんなにオレって老けてますか?」

「以前会った時、スーツの着こなしが上手かったから…まさか高校生とは思わなかった」

ごめんねと、尚人は微笑む。

「仕事柄、着ないといけない事もありますから」

「仕事って…学校は?」

「もちろん行ってますよ。これでも高3の受験生ですから。でも出席日数ギリギリでヤバいんですけどね…」

あっけらかんと裕一郎は言った。

.