「それならどんなことするのか
教えてくれよ
一人だけ時代遅れみたいじゃないか
壁ドンって何?」
と社長が聞いた。
たぶんこの世で壁ドンを食べ物と言う人・・・
社長一人でしょう。
藤田さんとヤツがジャンケンをして
ヤツが負けた。
ヤツはサッと立ち上がり
「小林ちょっと来い
お前が相手役をしろ!」
とあたしを呼んだのだ。
あたし・・・?
あたしが相手役?
「お前の名前何だっけ?」
(昼間フルネームで
あたしの事呼びましたけど?
知ってるくせに・・・)
「梨沙です」
「あっそう」
『あっそう・・・』
ますで捨て台詞のように
言い放った。
すると心の準備をする間もなく
いきなり壁へと押されると
逃げ出せないくらいの密着。
あの夜がよみがえる
・・・そう・・・この状態で
キスされたっけ。



