「さっき言ってた壁ドンと言うやつ
あれって美味いのか?」
社長の突然の言葉にそのテーブルのみんな
あたしも含めて 新喜劇のように
ガタッと崩れ落ちそうになる。
「社長!知らないんですか?壁ドン」
「マジっすかぁ~」
「女子が喜ぶんだろ?
今言ってたじゃないか・・・
あれは最高ですねだとか
激甘?だとか甘いものか?
最近の旬の話題だろ?」
「社長聞いてました?
誰も食べ物だとか言ってないじゃないですか」
こらこら!と言いたくなるほど
あやは笑って社長に言ってる。
お酒の席だから許されるのか
結構バカにしてる。
【壁ドンは激甘
感動ものですね】
と あやが発言したことから
始まり盛り上がったようだが・・・。
社長さん・・・まさかでしょう・・・。
みんながゲラゲラと笑うものだから
「江藤さん君は知ってるのかね?」
と 年配の江藤さんに聞いたが
その江藤さんが
「知ってますよ 女の子が男の子に
されるとどんな相手でも
ドキッてするってやつですよね」
って知っていた。
江藤さんは知らないと思ってたらしく
自分だけ知らないことに
少し落ち込んだ様子を見せた。



