あたしの驚きにヤツは
大笑いしながら


「お前のこと好きになったわけじゃないから安心しろ
さみしくなったオレの性的処理要員?」


性的処理要員?
ヤバいこれはほんとにヤバい。


「帰ります!!!」


鞄を持って玄関まで出たその時だった
あたしの携帯が鳴り始めたのだ。


ディスプレイを見ると
【イケメン】???
誰?知らない。


ヤツが携帯を自分の耳に当てながら玄関へやってきて
「出ろよ!」
と・・・。


まさかこの番号は?


「寝てる間に登録した」


「勝手に人の物見たんですか?
犯罪じゃないですか!!!」


「犯罪?よく言うね
自分の方こそ不法侵入じゃないのか?」


あ・・・。


「下の住人はお前の彼氏か?
彼氏に責任とってもらおうか!」


「それは・・・やめて・・・ください」


「フフフ 大体は想像つくけどな
浮気されてんだろ!だから
間違ってきたここで女と揉みあい
笑っちゃうね」


「もう彼氏じゃないんで・・・」


あたしは素直に別れた男の家に
荷物を取りに行く口実で
文句言いに来たことを
話してしまった。