紅い記憶と廻る時









剣道場についたあと。

準備体操を終え、防具を装着し、居合をする為隊形を変える。


僕とペアになり前に立った奴は、確か尾浜の隣の席のつり目のやつだった。

キリッとした顔に特徴があるから分かりやすい。

垂に筆書きで『能勢(のせ)』と記されてる。


「よろしくな、能勢」

「あ、あぁ、よろ、し、く……」


あれ?

面ではっきり顔が見えないけど、なんか震えてる?


「……始めっ!」


先生の掛け声と共に、ヤー、メーン、と奇声が響き渡る。


「ヤー、メーン!」


僕も腹から声を出して竹刀を振る。