「カイジさん」 「ん?」 「このケーキ、おいしいです」 わずかに……ほんのわずかに緩んだように見えた口元に湧き上がる至福に。 チリっと胸の奥に焼けたような痛みが走った。 『ねぇ、カイ。吸血鬼が必要以上に人間に近づかない理由、分かってるよね?』 恋に堕ちた吸血鬼は――。