この空の下でめぐり会う奇跡



12月24日午後8時
オレは美空のアパートへ行った。


もちろんもう
これ以上付き合っていくのは無理だと思うから
別れ話をするつもりでいたのだ。


「上がって!」


ニコニコしてる美空に少し調子が崩れる。


テーブルは手料理が・・・


「なにこれ?」


「今日はクリスマスイブじゃん
それに今日からまたあたしたちの新たなスタートだから
頑張っちゃった」


鶏のから揚げにスープサラダに
手巻き寿司用のネタ
酢飯 そしてケーキまで用意されている。


「あたしね 
結局広告代理店に就職が決まったんだ
ホントは建築の会社に入って
デザインをするのが夢だったんだけど」


オレが口を挟む間もないくらい
一方的に話し続ける美空。


「それからね これ」


大きな包みをオレに差し出した。