「そんなことないよ
虎太朗がそんなこと思わなくていいの」
「オレは今度は父さんと母さんが
離れ離れにならないように
二人を繋ぎとめる役目をしないと
イケないと思ってる
特に母さんには感謝してるよ
オレって憎い女の子供なのに
わが子の様に育ててくれてるし」
「虎太朗・・・あたしはね
虎太朗のことホントの子供だと思ってる
だから憎い女の子供だとか
オレの存在が二人を裂いたとか
思わないでほしいの」
「そうだよ虎太朗
お前も子供ながら色んな思いをさせてしまって
申し訳ないと思ってるよ」
「父さん・・・母さん」
少ししんみりとしてしまった。
「ねっ!せっかくの記念日なのに
お通夜みたいじゃん!」
「そーだよ!あたしたち
聞いて驚いたけど
これからもコタ兄は
ホントの兄さんだと
思ってるから」
「そうだな!ヨシ!
ケーキ食べよう!
母さん切って」
「ああ・・・そうね」



