「間違ってないよ!」
言い張る虎太朗。
「えっ???ってことは?」
頭のいい大樹は気がついた。
「まさかだけど?どっちかバツイチ?」
わっ・・・こんな日に
言わなければいけなくなるなんて・・・。
「あれ?知らなかったの?
父さんたち言ってないの?」
虎太朗があたしたちを交互に見た。
「虎太朗!黙りなさい!」
一樹が止めたがもう遅い。
「話してよ!」
大樹と美夏に言われ
ついに重い口が開いた。
子供たちには隠すことなくすべてを打ち明けた。
二人とも驚いていたけれど
美夏が泣きながら
『ちょっと驚いたけど
感動しちゃった
父さんと母さんは一緒になる
運命だったのよ
あたしが作家なら母さんたちの事
本にしたいよ』
・・・と・・・。
「オレと言う存在が二人を
切り裂いたんだ」
虎太朗が言ったことにあたしたちは
胸が裂けそうな思いがした。
虎太朗がそんなことを思っていたなんて・・・。



