「おい!いい加減にしろ!
こんな美空でもいいって言ってくれてるのに
何が不満なんだよ」
「こんな美空と言わないで!
こうなったのもこの人にも関係あるんだから!
それに今はよくても
将来美空の事が負担になって
また美空を捨てて離婚するのよこの人は!
そんな相をもってるのよ!」
お母さんの怒りはマックス!
もう何も言い返せない。
「美空も美空だわ!
記憶を無くすぐらい別れたことが
辛かったのに無神経なの?あんたは!」
「かあ・・・さん・・・」
とうとう美空は泣き出した。
「どうしたら認めてくれますか?」
「認めない!帰ってちょうだい」
「一樹・・・もうやめよう・・・
やっぱ無理だって・・・
一樹は違う人を見つけて
幸せになって」
「何度も言わせるな!
オレの幸せは美空と居ることなんだから!
オレは引かない!
美空の両親が認めてくれるまで
動かないから」
「それなら一生そこに座ってなさい」
そう言い放って母親は
リビングを後にした。



