私は春田くんと晴れて恋人同士になった。 関係が恋人になったからって、何かが変わるわけじゃない。 特に何も変わらない……はずだと私は思う。 「七乃、行くよ」 「あ、待ってよ」 「まーったく。朝ご飯のんびり食べてるからだよ」 「ごめん」 人に作ってもらえるご飯ってすごく特別に感じるからつい。 「さ、行こう」 春田くんは私の手を握って歩き出した。