「七乃」 髪に触れていた彼の手が離れた。 と思ったら、今度は腕を掴まれた。 「少し外に出ようか」 「えっ?」 「少しだけ。ね?」 思わず言葉に驚きつつも頷いた。 彼に「冷えるから」とカーディガンを渡されて、それを着て外に出た。 しっかり手を繋いで。