今日 どこかで産声が上がる


今日 どこかで小さな芽が顔を出す


今日 どこかで猫があくびをする


その下にもその日は確かに埋もれている


誰も気づかず


今日 人々がその上を歩いて行く


コンクリートで蓋をされたその日の傷跡の上を




私はその日を知らない