そして―― 前を向いたあたしは、見つけた。 清々しい空に似合わない、漆黒の姿を。 満面の笑みで。 その人のもとへ飛んでいく―― 「あなたは……」 金色に輝く瞳を持つ最愛のひとの名前を、風に乗せて呼んだ――。 (終わり)