隣には母が居て、『千霧』と何度も名を呼ぶ。 「ごめんね」 どうして謝るのだろう。 理由が見つからない。 そのうち、母の姿が見えなくなって、辺りは暗闇に包まれた。 そしてまた、声がする。 『殺してあげられなくて、ごめんね』