勝手に百人一首

一度話しはじめると、堰を切ったように言葉が溢れ出してきた。




別れ話が出てから、たくさんたくさん考えたことが、次々に言葉になって出てきた。





ユウジは小さく相槌を打ちながら聞いていたけど、あたしの言葉が途切れたときに、ふぅと溜め息をついて話し始めた。







《………あの、さ。

俺は別に、楓のこと嫌いになったとかしゃなくて。


その………他の子のほうが、好きなっちゃったんだよ。


だから、お前のどこがだめとか、そういう話じゃなくて。

お前は可愛いし、優しいし、好き、だったけど。


今は、お前よりも、そいつのこと好きなんだよ》







ユウジはずるい、と思った。




そんなふうに言われたら、あたしは、いつまで経っても、ほんの少しの可能性に賭けたくなっちゃうもん。