熱い
熱い
アツイ
よく、焼死体になって見つかる死体とかある
大概の場合、火をつけられるころには死体だが、ごくたまには生きながらにして燃されるやつもいるだろう
火達磨になっている間中、火が皮膚を突き破り、内臓を燃やす感覚を味わいながら灰となって朽ちていくのか
そんなことを頭の隅で考えながら、考えながら・・・・・・・・・・
俺は燃える
別に好きで燃えるわけじゃない
勝手に身体が熱くなって、「感じ」たくなったら、もう燃えるしかない
仕方ないから、燃えるんだ
火照り、求める身体を、蛇が脱皮するように綺麗に脱ぎ捨ててしまえたらどれだけ良いだろう?
冷凍庫に入ればこの熱は収まるかななんて本気で考えてみる
それこそ、燃えながら
燃えている間、呼吸は乱れ、全身を伝う滝のような汗が服をぬらす
じっとりとした不快感
うねる快感
跳ねる身体
鉛が圧し掛かったように重い負の感情
身を焼かれるように熱く悶える胸の奥
全てが心地よく、重苦しい
漏れる声が、音が、あいつの耳まで届かないように
そっと紡ぐ
「緑、愛してる」
愛の言葉
嗚呼、なんて陳腐な台詞
滑稽な喜劇役者だ

