大きな一本道を囲むように、レンガ造りの背の高い建物が立ち並んでいる。 ここは本来商店街のようだ。建物のあちこちに看板が上げられている。 花屋に小物屋や服屋を始め。肉屋に魚屋に八百屋。 どの看板も、お洒落なデザインになっており、レンガ造りの建物街に違和感なく溶け込んでいる。 本来は、人通りの多いであろう商店街だが、今はまん丸な月が姿を現している夜。 どの店もシャッターやブラインドが下げられ、人一人いない。