ある日。 「秋地、ちょっと来てくれ」 「はい」 部長に呼び出された第二会議室。 「いいか、心して聞けよ」 「え、なんですか」 いつもと違う様子の部長に、こっちまでドキドキしてくる。 「実はな、お前に任せたい仕事があるんだ」 そう言って一呼吸おいた部長は、言葉を続けた。 「あの金山財閥直轄の会社との取引、お前に任せたいんだ」 「え…」