うそつき執事の優しいキス


「さすがに、あんなに派手で女遊びの激しいヒト、好きになったら不幸だよね。
 ああいうタイプは、外から見て『きゃーカッコイイ!』って騒ぐだけが一番良いのよ!」


「ふうん」


 そうかもしれない、ってうなづいたら、井上さんは熱く語りはじめた。


「二人のウチどちらかを彼氏にするなら、やっぱりクローバー・ジャックの方だよね」


「……え」


 井上さんが、そうズバッと言うのを聞いて、なぜだか心臓がドキン、と跳ねあがる。


「そ……そっか、宗樹も、人気あるんだったよね」


「当たり前よ!
 Cards soldierのジャックだよ?
 いつも落ち着いてて、冷静だし。
 自分はやることなすこと、そつがないけど、メンバーが大失敗をやらかしても、ため息一つで許してくれるし。
 普段、すごく優しくてキングよりも人気あるんじゃないかな?
 ただ、どんな美人の告白も断っているから、実はどっかに本命がいるか、すでに彼女もちじゃないかって噂だけど~~ぉ?」


 井上さん。


 何かモノを言いたげにわたしの顔をじっと見た。


 へ?


 わたしのこと!?