うそつき執事の優しいキス

「午後からは、実際に活動しているクラブの見学会、だってさ。
 仮入部も受け付けているみたいだけど……西園寺さんは、行く?」


 午後は、君去津の部活に入るヒトだけが残り、帰宅部決定の人は、もう帰って良いみたい。


 体育館の部活動紹介で、神無崎さんと蔵人さんが先生たちに連れていかれて以来。


 ず~~っと難しい顔をしている井上さんが、わたしに聞いて来た。


「う……う、うんと……井上さんは?」


「あたしは、即、軽音部に入部するつもりだし!
 もちろん、出席するわよ!」


「そっか……楽器はなに? それとも歌うの?」


「どれも出来ないけどさ、あたしCards soldierのマネージャーになろうかなって思って!
 なんだか、さっき、ダイヤモンド・キングが大変そうだったじゃない!?
 ほっとけないし、さぁ」


 頑張んなくちゃ、あたし!


 なんて言いながら、井上さんは、拳を握りしめた。


 い……いや。


 なにも新入生で、まだ部活にも所属してない井上さんが、頑張んなくても!


「Cards soldierってすごい人気者だから、今までマネージャーやっている人がいるんじゃないかな?」