うそつき執事の優しいキス

「だから、待て蔵人! 舞台の上は……!」


「るさいな! ジャック!
 新入生への、部活紹介をすれば問題ないん、だろ!
 貴様たちがそんな態度、なら!
 僕だって紹介するヤツが、ある!
 ……別に君去津高公認ってわけじゃ、ないけどな!」


「蔵人! てめ、待ちやがれ!」


 怒鳴る神無崎さんの声を無視して、蔵人さんは良く通る声で、叫んだ。


 一部始終を見守っているしかなかった、生徒と先生たちに向かって。


「僕は、蔵人・ライアンハート!
 君去津非公認バイク同好会『雷威神(らいじん)』のリーダー、だ!!
 活動内容はバイクの集団走行とケンカ!
 時々警察に追いかけられても、いい。根性と度胸の、ある。ケンカの強い、ヤツ!
 僕と一緒に夜の公道を走ろう、ぜ!
 今、なら!
 雷威神メンバーのくせに、自分をかばって事故った仲間を見捨てた生徒会長サマ、が。
 もれなく歌って大歓迎、だ!
 あはははは~~」


 なぁ、そうだろう? ダイヤモンド・キング!? なんて。


 ヒステリックに笑う蔵人さんを殴ろうとした……らしい。