うそつき執事の優しいキス

 わざわざ君去津に来たのは、そういう損得抜きの『オトモダチ』を作りたかったからのはずだった。


「オトモダチになって」


 本当は、井上さんのそんな言葉から逃げ出したかった。


 ……のに。


 結局「うん、よろしくね」って言ってしまったのは。


 やっぱりわたし、見知らぬ場所で一人っていうのが淋しかったのかもしれなかった。


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