うそつき執事の優しいキス

「ふん。
 西園寺、執事一族の一員なのになんで、きちんとしてないの?
 ……ってか?
 なんか、予測できる言葉をそのまま貰っても、面白くも可笑しくもねぇな」


「ううん、別にそうじゃなく! ただ!」


 びっくりして、考えたことを言葉にできなかっただけで!


 宗樹がちゃんとしてない、とは思ってないよ!って。


 そう、続けたかった言葉は、宗樹自身にさえぎられた。


「いいぜ、もう面倒~~くさいのは一番嫌いだ。
 お嬢さんは、一人でガッコに行くの、決定。
 ん、で。
 校内で俺に会っても絶対ぇ、話かけんなよ。
 ま、学年違げーし。色々あっから、まず声もかけられねぇだろうがな。
 それに、俺と裕也の顔に傷があることをバラしたらコロス」


 どうやら、注意事項らしい。


 矢継ぎ早で、一方的な要求に、ちょっと待ってよって声をかけたら。


 に~ら~ま~れ~た~


 それでもめげずに、わたし頑張る。


 だって、何か誤解してるんだもん。


 もう少し一緒に居られたら、お互いの気持ちが判りあえる……かな?


 あんまり暖かくない視線が、びしばし突き刺さる感じするんだけど……あえて無視して言ってみた。