うそつき執事の優しいキス

「てめーか!?
 てめーが、宗樹(そうじゅ)の言ってた、西園寺の女なのか!?」


 ……へ?


 急な展開に頭が全くついて行けなくて。


 わたし、神無崎さんに肩をつかまれ、揺さぶられるままになっていた。


「宗樹、ってウチの執事のお孫さんの……藤原 宗樹……さんのコト、でいいのかな?
 なんで、神無崎さんが知ってるの……?」


 しかも……またまた怒ってる?


 今度は、さっきみたいについ、大きな声を出した、って感じではなく。


 猛烈に。


 本気で怒っているような、感じするんですけど……!


 神無崎さんは呆然としているわたしに、くってかかるように怒鳴った。


「てめーのせいで!
 宗樹がどれだけ迷~~惑かけられてるんだと思っているんだ!」


「……は?」


 宗樹がめーわくって。


 わたし、何かしたっけ?


 それに、そもそも宗樹とあまり会ったこと何て無い以上。


 迷惑をかけるほど接点なんてないはずで……?


 何にも思いつかないわたしに、相当腹を立てたらしい。


 神無崎さんがイラだって、てめぇ! なんて、声を荒げた時だった。


 わたしの後ろから、静かな声が聞こえた。