うそつき執事の優しいキス

「西園寺さんは、華道部にください!
 華道だって、免許皆伝……っ!」


「免許皆伝なんて、そんな古い部じゃなく絶対、テニス部よ!
 西園寺さんとっても上手いんだから!
 一緒にインターハイ目指しましょう!」


「合気道部!」


「社交ダンス部!」


「英語研究会!」


 その他にも、その他にも!


 気がつくと、部活勧誘の先輩が、山になって押し寄せて来てる!


 どれもこれも、昨日「わたしにも出来るかな?」って気楽に体験してみたヤツばっかりで……なんか、みんなの目、怖い!


 しかも、わたしの大嫌いで苦手な『人ごみ』って言うヤツが、みるみる出来あがってくる!


 ……見てくらくらして来た。


「「「ねぇ、西園寺さんっ! 部活はウチに入って!!」」」


 むっ……無理です!


 わたし、自分のカラダ一つしかないし!


 頑張って入っても二つで精いっぱいなのに、そんな数、問題じゃ無い量の勧誘がわたしに押し寄せる。


 口々に頼まれる『部活に入って』攻撃に、わたしはたじたじと、二、三歩下がるとそのまま、ぴゅーっと逃げ出そうとして……失敗した。


 どーして、こんなことになっちゃったんだろう!?