うそつき執事の優しいキス

「……そう、見んなよ」


「だって、なんだか心配なんだもん」


 自然に出て来たわたしの声に、宗樹は「仕方ねぇなぁ」とつぶやいて、静かに話を始めた。 

「……俺達、Cards soldierの主要メンバーって、もともと夜中、バイク乗って遊んでた連中の集まりなんだよ」


「夜中に、バイクって!
 もしかして、暴走族、ってヤツ……!?」


「うーん。どうだろ。
 ……ちょっと違うかな。
 別に、ゴツくてうるさい違法改造車に乗ってるヤツはいねぇし。
 あからさまに交通ルール破るのもねぇな」


 信じられる?


 俺達、集団で走っても信号赤で、ちゃんと止まるんだぜ、なんて言って宗樹はふっと笑った。


「走るメンバーも、ラインで勝手に集まって、気が向いた所で自由解散。
 どっかの暴力団にも繋がってるわけじゃ無いから、上下関係もない代わりに、走るメンバーの本名も知らないヤツが多い……そんなトコ」


 蔵人が君去津非公認バイク同好会、なんて言ってたけれど、ソレまったく大外れってわけじゃねぇな、と言って宗樹は息をついた。