「銀月のやつ、俺をもののけにしたくてウソ言ってるんじゃねえか?」
彼が姿を消すと、そんな冗談を言う総司。
「そうかもね!」
わざと明るく返すあたし。
なんとか近藤局長や土方副長のそばにいて、二人を支えてあげたいという総司の気持ちは痛いほどわかる。
「ひどいよね、新八っつぁんたち。勝手に決めて、勝手に出てっちゃうなんて」
平助くんは夜に集まった一室で、涙目で二人との思い出を語ってはお酒を飲み、愚痴をこぼしていた。
「もういくら言ったって仕方がないだろう。今は残った俺たちが、新撰組を支えなければ」
「斎藤の言うとおりだ。またいつか、会える日が来る」
斎藤先生が冷静に、平助くんをなだめる。
彼は山南先生がいなくなったときも、泣き言を言わなかった。
けれど、心の中では永倉先生たちがいなくなったことに心を痛めているに違いない。
素直に感情を表せる平助君より、斎藤先生の方が心配だな……。



