「総司の言うことなら、近藤さんも聞いてくれるかもしれないだろ。
このまま敵地に突っ込んでいくなんて無謀だよ。
せめて土方さんが戻ってくるまで待ってって言ってくれないかな?」
「そう、だな……その状況じゃ、いくら近藤先生でも厳しいな。
聞いてくれるかわからないが、すぐに向かおう」
総司はそう言うと立ち上がる。
「楓、洋装に着替える。手伝ってくれ」
「ちょ、ちょっと待って。また無理したら……」
「狼化しなきゃいいんだろ。みんなと話をするだけだ」
「あんたが仲間のところに行って、何もしないで見ていられるわけないじゃない!」
みんなが困っていれば、なんとかして助けようとするじゃない。
仲間のために命をかけて戦ってしまう、あんたはそういう人じゃない。
「大丈夫だって。そんな、泣きそうな顔すんなよ」
総司は少し困ったような顔で、あたしの頭をなでる。
「銀月、いるか」
名前を呼ばれれば、狼の姿の銀月さんがすぐに現れる。
総司は彼に、事情を手短に説明した。



