「2千対、120……」
数だけ見ても、甲陽鎮撫隊の不利は明らか。
しかも、城に入って籠城して戦うつもりが、わずかな人数で城を攻める方になってしまった。
城を攻めるには、敵の3倍の兵力が必要とされるのだと、聞いたことがある。
「それで、近藤先生は……」
総司が聞くと、平助くんは困ったように頭をかいた。
「退却はしないって言って聞かないんだよ。新八っつぁんたちが無理だって説得してるだけど、『武士として退却はできない』の一点張りでさ」
敵前逃亡は士道不覚悟。
京都ではそうやって生きてきたんだもんね。
だけど、鳥羽伏見を経験したあたしたちからしたら、もう勝ち目のない戦いで隊士の命を失うようなことはしたくない。
どっちの気持ちもわかるのか、総司は悔しそうに唇を噛んだ。
「土方さんは何をしてる?」
「横浜に援軍を呼びに行った。けど、説得に難航してるみたい」
その情報は、斉藤先生の式神で知ったみたい。



