幕末オオカミ 第三部 夢想散華編



『とにかく、森に運びましょう。そこの空気や水が、頭領を癒してくれるかもしれない』


「たしかに……あそこなら、もののけの力が強くなる気がするもんな。楓、土方さんには俺が言っておくよ。彼の言う通りにしたほうがいい」


銀月さんの提案に、平助くんが同意する。

そうか、平助くんは油小路事件の後、狐のもののけと同化するために、銀月さんとそこにいたんだ。

もののけたちが住む森に……。


「わかりました。あたしも一緒に行きます。連れていってください」

『御意』


銀月さんはそう言うと、総司とあたしを背に乗せ、江戸の街を飛び出した。