総司はため息をついた。
まあ、急な変化についていけない人もいるよね……。
「でも、似合ってるよ」
「……ああそうかい。ありがとよ」
やっぱりそっけない返事。
そんな総司には悪いけど、洋装、かっこいい……うへへ。惚れ直しちゃった。
「楓はどうするのかな」
「あたしは今の忍び装束で十分動きやすいからいいんじゃない?
寒くなったら袖とすそを足せばいいだけだし」
皆みたいに、戦の時も鎧をつけたりしないし、刀もないしね。
そんな話を平助くんとしていると……。
「ごほ、ごほ……っ」
総司が不意にせき込んだ。
少しむせたのかと思って振り向くと、その音はだんだんと大きくなっていく。
「総司?」
体を折り曲げ、胸を押さえ、咳き込み続ける様子に、平助くんも心配そうな顔でのぞきこむ。
「大丈夫?ねえ、総司」
「ああ、ごほっ……はあ……。っは、ごほごほごほっ」
「ちょっと、どうしたんだよ」
背中をさするけど、総司の咳は一向におさまる気配がない。
胃の中の吐き出してしまいそうな勢いで、続けざまに咳をする。
そうかと思えば、急に口を押さえていた彼の指の間から、赤い滴がぽたりぽたりと落ちた。
これは……!



