幕末オオカミ 第三部 夢想散華編



「総司、総司!しっかりして!」


とにかく、この場を離れなきゃ。


あたしは総司の上体を起こし、担ごうと体を滑り込ませる。


けれど、肩の傷が痛むばかりで、なかなか足が進まない。


「くそぉぉ……!」


悔しくて、涙がこぼれそうになる。


そんなとき、ふと肩が軽くなった。


驚いて振り向くと、そこには小次郎と槐の姿が。


二人とも忍装束で、総司の体を支えてくれている。


「どうして……」


「説明は後で」


「早くここを離れるんだ!」


小次郎が総司の体を担ぎ、走り始めた。


呆然とするあたしの手を、槐が引く。


あたしたちは銃弾の雨の中を、一気に駆け抜けた。