幕末オオカミ 第三部 夢想散華編



「生きて──!」


あたしの叫び声をかき消すように、一発の銃弾の音が大きく響いた。


それは、刀を振り回して味方を鼓舞する総司を狙い、直進する。


「総司!!」


いきなり走ろうとして、転んだ。


咄嗟にお腹を庇って膝をつき、顔を上げる。


すると……。


総司の脇腹から、大きな赤い花が咲いた。


それはすぐに枯れてしまい、ぼたりぼたりと地に落ちてしみ込んでいく。


総司が目を見開く。


何があったのかわからないようで、ゆっくりとその手で脇腹を撫で……。


血で染まった手を確認した途端、その場にどっと崩れ落ちた。


「あぁ……っ!」


あたしはもつれる足で、一直線に総司に駆け寄った。


味方も敵も必死な戦闘の中、総司は一人で倒れていた。