「いた……」
痛い。熱い。
ああ、あたし初めて……銃に撃たれたんだ。
「楓、大丈夫かっ、楓!」
「う……大丈夫じゃない!痛いよ!」
どんな偶然か、弾丸が当たったのは右肩。
近藤局長と同じ場所だ。
悲鳴を噛み殺すのに必死で、自分で止血もできない。
「バカなことしやがって!」
総司はあたしを馬の影に座らせ、腰に巻いていた浅葱の羽織を歯で引き裂く。
それで傷口をぎゅっと縛ると、爪で傷ついた手のひらで、刀を握りなおした。
「お前は逃げろ!あいつら……絶対許さねえ!」
「総司、待って……」
「新撰組局長・土方歳三!俺の誠にかけて、ここはもう一歩も通さねえ!」
自分だって怪我をしているのに、総司は刀を手に走っていく。
次々に飛んでくる弾丸にひるむことなく関門へ突っ込み、敵兵を一人斬った。
振り向きざまに、もう一人。
「もうやめて……」
胸を突き、腕を切り落とし、首をはね……。
総司は次々に敵を斬り倒していく。



