幕末オオカミ 第三部 夢想散華編



「同じ……だと?」

「まだ気づかねえのか、俺が誰だか」


朧は目を見開き、総司を見つめる。


そして、ハッと何かに気づいたような顔をした。


「その太刀筋、見たことがあると思った。まさかお前……」

「そう、あの人狼だよ」

「バカな」


総司はどうやって同化をしたかまでは話す気はないらしく、そこで話を戻す。


「お前は俺と同じ、生まれつきの出来損ないなんだな」


「な……っ」


「だから、必死で新しい呪術を考えたり、積極的に戦に出たりしたんだろ。周りの人間に認めてもらうために」


総司が話すたび、朧は顔を怒りにゆがめ、肩を震わせる。


「人狼と一緒にするな!お前に俺の何がわかる!?」


朧は再び、懐から呪符を取りだす。


両手いっぱいに握られた呪符が、くしゃりと歪んだ。


「半端者として生きる辛さはわかるつもりだ。……ここで終わりにしてやるよ!」


「黙れぇぇぇぇぇっ!!」