「……うるさい」
「ああ?」
「うるさいっ!」
朧は銃を捨て、黒い呪符を取りだした。
「総司っ、注意して!」
あれは局長や副長を殺した、呪いの呪符。
二回もそれを目の当たりにすれば、バカでも警戒する。
風の力を強めた総司に、朧はそれを何枚も投げつけた。
呪符は風の壁に当たって止まるが、落ちはせず、壁を突き破ろうとしているように見える。
「くっ……」
総司は刀を前に出し、風の壁を維持しようと霊力を放出する。
いつも余裕だった朧の顔が、まだ怒りに燃えていた。
「もしかしてあんた……純血なのに、あの幻影が使えないの?」
「っ……うるさい、黙れ!」
あ、図星みたい。
朧は顔を真っ赤にし、あたしをにらみつける。
「なんだよ、お前も俺と同じか!」
総司はそう言うと、力を込めた刀で、朧の呪符を切り裂いた。
おさまる風と共に、紙くずとなってはらりと落ちる呪符たち。



