そうして敵が動揺したところを、大将の首だけを狙っていく。
大将がいなくなれば、あとは烏合の集になる。
それを至近距離に引きつけ、集中射撃で片付ける。
それまでの怒鳴り声より音量が小さくなったせいですべては聞き取れなかったけど、とにかく総司は降伏には反対。
守備だけでなく、こちらから攻めていこうという気みたい。
「俺が前線に出る。あんたや大鳥さんはここで他の隊の指示をすればいい。俺が、あんたたちを勝たせてやる」
総司はきっぱりとした口調でしめくくる。
すると榎本さんは、ため息をついた。
総司の声も静かになる。
どうやら、話がついてしまったみたい。
「降伏なんか……するわけ、ないよね」
賊軍として死んでいった、近藤局長やみんなの無念を晴らすため。
皆が見た夢を守るため。
総司は、あきらめずに戦い続ける。
あたしはそんな総司が、やっぱり好きだ。



