「このまま降伏したら、俺たちは罪人だと、ありもしない罪を認めるようなものじゃないか。
俺たちは、慶喜公の無実を証明するためにいるんじゃねえのか」
「土方くん……」
「あんた一人が腹を切って終わる問題じゃねえんだよ。残った幕兵たちは、それぞれの誇りをかけて戦ってるんだ。勝手に降伏なんかして、終わらせるんじゃねえ!」
慶喜公の無実。
勝手に賊軍に仕立て上げられた、あたしたちの無実。
口ではそう言うけれど、総司がすすぎたいのは、そんなものじゃない。
きっと誰よりも、近藤局長の無実を証明したかったんだ。
最後は賊軍として、斬首になってしまった近藤局長……。
「降伏するのなら、この俺が倒れた時にしてくれ」
「勝てる策があるのか?」
「ある。守ってばかりでは、数の上で優勢な敵にかてるはずがない。こちらから、小さな戦をいくつもしかけるんだ」
そうして総司は、榎本さんに作戦を話しだす。
数で劣勢なあたしたちは、相手の弱いところだけを突くように攻撃していこうという作戦だ。



