「へへ……でも、こんな終わり方も悪くないね。
俺たち、けっこう役に立った……でしょ?」
苦しいはずなのに。痛いはずなのに。
平助くんはいつもの調子で、笑うように言う。
「せっかく助かったんだから……お前は、これからも生き延びて……がんばれよ、な……」
「平助!」
平助くんの体が光を放つ。
胸からその光の元となる、彼の魂が現れた。
「大好きだったよ、楓……。総司といつまでも、仲良く……ね……」
「平助くん……!」
思わず、光の玉を平助くんの体に押し戻そうとする。
けれど、それはするりとあたしの手のひらをすりぬけ、天に昇っていってしまった。
「やだ……いやだぁぁぁぁっ!」
やっと会えたと思ったのに。
まだまだ、話したいことがいっぱいあったんだよ。
平助くんの体が、狐から人間の姿に変わっていく。
芹沢や、御陵衛士。
もののけと同化した人たちが、みんなそうだったように。
最後だけは、人としての姿で迎えられるんだ……。



