「総員退避!総員退避!艦長がやられたーっ!」
そんな。
自分の耳を疑った。
もしやさっきの機関銃の乱射攻撃で、甲賀さんが撃たれてしまったの?
「なんだと?」
顔をしかめた総司が、一瞬足をゆるめてしまった。
あっと思う間もなく、敵の機関銃が火を噴く。
「総司ぃぃぃぃっ!!」
あたしの悲鳴は、すさまじい銃声にかき消される。
何十発と言う銃声が連続で聞こえ、あたしはその場にへたり込んでしまった。
「あ…ああ……」
涙が溢れる。
すべてが終わってしまったのだと思った。
しかし。
着弾の煙が少しずつ薄らいでいく。
そこに、あたしは見た。
座り込んだ総司の前に、白い狐と灰色の狼が横たわっているのを……。
「平助くん!銀月さん!」
二人とも、体に複数の銃弾の跡がついていた。



